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※オール・ケッチァーノ様の許可を得て掲載しています。
幻の宝谷カブ 復活と継承の物語
奥田政行シェフによる、庄内の食材を使った創作イタリアンのお店「アル・ケッチァーノ」様と在来野菜・宝谷かぶを復活させ継承してきた人々のドキュメンタリー
12月10日(土)に行われたイベント
在来野菜とふれよう
第2回目「宝谷かぶ」編
で上映させて頂きました。
たったひとり種を守り続けてきた92歳の生産者、丑之助さん
鶴岡市宝谷地区(旧櫛引)で古くから種を守ってきた畑山丑之助さん。
在来作物の第一人者である山形大学の江頭教授や料理人であるアル・ケッチァーノのオーナーシェフの奥田シェフなど新しい人々との出会いで、新たな活動へと発展してきた。
伝統の焼き畑で栽培される宝谷かぶの栽培についてや宝谷かぶ存続を支えてきた人たちへの思いを語って頂き、まとめさせていただきました。
新たな継承者で曾孫の峻さん
数年前から丑之助さんと一緒に宝谷かぶを生産している峻さん。
宝谷かぶを継承していく思いや不安をお話してくれました。
技能伝承サポート役の蛸井さん
高齢の丑之助さんをサポートしてきた蛸井さん。
宝谷かぶのこれまでの活動やこれからについて語って頂きました。
奥田シェフと一緒に〝食べる会〟を設立し新しいメニュー開発を行てきた歩みや、
これからも続いていく、さらなる発展に向けた研究についても聞かせてくれました。
後記
世代交代という節目の年に、このお仕事に携わらせて頂きありがとうございます。
丑之助さんはじめ、継承者の峻さん・千津さん、サポートの役の蛸井さんのインタビューでは大変貴重なお話を聞くことができ、伝統を守りながらも新しい挑戦をしていく皆さんの姿に感動しました。
編集上カットしてしまったお話もありましたが、その中で特に印象的だったお話を少しだけ。
宝谷かぶの発展は「天の時」「地の利」「人の輪」がもたらしたという蛸井さんの言葉です。
「地の利」とは、櫛引という地域に宝谷かぶがあり、アル・ケッチァーノがあったこと。
「人の輪」とは、生産者の丑之介さん、奥田シェフ、江頭教授、櫛引農工連の川井さん、サポート役の蛸井さん・・・発展に欠かせないエキスパートが揃ったこと。
「天の時」とは、高齢の丑之介さんが辞めたいと言った年と峻さんが継ぎたいと言った年が重なった事
このすべてが揃ったことは奇跡だったと。
丑之助さんに峻さんが継がれる事どう思いますか?とお聞きしたとき、涙を流されていたのも印象的でした。
「幻のかぶ」だった宝谷かぶが見事に復活を遂げ、アル・ケッチァーノではこの時期の欠かせない食材になっている。
12/10に行われたアル・ケッチァーノ アカデミーで行われたイベント「在来野菜とふれよう 宝谷カブ編」にも参加させて頂きました。
実際に奥田シェフがトークをしながら調理を見せてくれます。
知識や料理人ならではの工夫を見て、聞いて、ひとつの食材にこだわりを持って研究されていることが伝わってきました。
初めて食べる宝谷かぶの料理は、調理方法によって食感や味が変化して面白かった!
アル・ケッチァーノさんでは宝谷かぶをはじめ、山形で生産される季節の在来野菜を楽しむことが出来ます。