あっという間にお盆も終わってしまいました。
8/22、庄内町三ヶ沢にある白狐山光星寺で8/21~行われている「東のモリ供養」にご先祖様と先日亡くした猫ちゃんの供養行って参りました。
以前取材をさせて頂いたご縁で定期的にお参りさせて頂いております。
また期間限定で展示している地獄絵図についてもお話をお聞きすることができました。
日頃の自分の行いを見直す良い機会になりましたし、生き方・死・人間とは、と考える機会になりました。
東の森・モリ供養とは!
「モリ供養」とは庄内地方に古くから伝わる風習で、毎年お盆の後8/21~23頃に行われる。
お盆にあの世から帰ってきた御霊や未だに清まらない御霊は「モリノヤマ」と言われる里山に一定期間とどまり、その後月山や鳥海山など高い山を通ってあの世に戻るといわれております。
その期間に「モリ供養」を行うことは、先祖や亡くした故人の功徳を長く積むことだと考えられ、少しでも極楽に行けるようにと祈ります。
また、「歯骨」を墓に納めずモリの山へ「分骨」して追善供養を行う歯骨供養も行われます
白狐山光星寺の「モリ供養」は約1000年以上の歴史を持っていて、国指定の無形民俗文化財に指定されている西の森供養に次いで庄内最古のモリ供養です!
白狐山光星寺の「モリ供養」へ
8/22、今年の8月は長雨で晴れ間はほぼなかったのですが、この日は晴れた!
今年のモリ供養は、先日亡くした愛猫(ほぼ息子)を供養したかったのと、最近母から聞いた私とは兄弟にあたる水子に一度きちんと手を合わせておきたいと思っていたタイミングでした。
そんなわけで、父方と母方両方のご先祖様と愛猫と、自分と兄弟の水子を供養。
境内には御詠歌が流れていていつもとは違った厳粛な雰囲気です。
すぐに僧侶の方が見えて温かくく出迎えてくれ受付を済ませ本堂に案内され、(光星寺さんは僧侶様や御家族が温かく迎えてくれて感謝です。)献花や水揚げをします。
毎年作法がわからずおどおど(〃ノωノ)
お経を読んで頂いている間、可愛かった愛猫のことや一緒に遊んだかも知れない兄弟の事やそれぞれに大変な時代を生きたであろう先祖たちに思いを馳せます。
お焼香をし、玉串と小さい塔婆?のような板、何やら難しい漢字が書いてある四角い紙を納めます。
供養して頂いたことで、自分も清々しい気持ちになりましたし、良い気持ちで天へ帰って欲しいなあと思いました。
8/23の中日(一番大事な縁日)は本堂より上の山の方にある東の森の「光明堂」で行いますよ。
去年のモリ供養の写真
地獄絵図の拝観
「モリ供養」を終えてから、しばらく禅林の丘やたくさん並んだ赤い鳥居、この期間だけ赤い前掛けに身を包んだ六地蔵様を撮影したりして過ごしていると、
お寺の方に「ちょっと地獄絵図の展示を見ていきませんか?」
とお声がけいただき、ラッキーなことにお話をお聞きすることができました。
この期間だけの期間限定の展示だったみたいで、本当にラッキーでした。
そのお話がとても興味深く、仏教の死生観だったり、人間らしさとか、生き方とか、考えずにはいられなくなるような刺激的な時間でした。
仏教の知識のない私の頭の中の覚え書きであり、地獄絵図と仏教の死後の世界入門編ですが興味があれば続きもご覧ください。
天国行き?地獄行き?49日間の裁判
奪衣婆(だつえばあ)
人が亡くなると、三途の川を渡ると言われてますね?
渡った先に奪衣婆(だつえば)というおばあさんが待っていて、人の服を脱がせ柳の木のかけます。
その時に柳の木の枝がしなれば、ほぼ地獄行き(゚Д゚;)
しなればしなるほど、生きていた時の罪が重いとのことで、この時点で裁判が始まっているんだな!
四十九日の裁判
天国へ行くか、地獄に行くかの裁判は
7人の裁判官により、各7日間ずつ行われるので49日かかるのだそうです。
四十九日まではこの世に留まると言われているのはこのためなのですね。
この裁判では、良いことも悪い事も、生きていた時にどんな行いをしたかが問われます。
わっる~い事していても、でも先祖を大事にしていたね!とか・・
でもあの時は人を助けてたよね?とか・・動物や植物にはやさしかったよね?とか
または遺族がその人のために一生懸命供養をしているね、とか
そうすると本来行くべき場所や受けるはずの苦しみより少し優遇があったりするそうです!
だから先祖供養は大事なんですね。
どんな極悪人でも善人でも、いい事だけ・悪い事だけなんて人はいないと思います。
人間だもの(笑)いろんな感情とかエゴとかありますよね・・・。
生きてるうちに罪に気付いて償うことができればいいのかも知れません。
閻魔様
一番メジャーな死後の裁判官と言えば閻魔様。
閻魔様には嘘は通用せず、浄玻璃鏡(じょうはりのかがみ)で映った人の生前の行いがビデオのように再生されるんだそうです。
人間が生まれ変わる場所は6階層(六道)あり、天上道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道のうち、どこに生まれ変わるかを閻魔様が決めてくれます
閻魔様実は唯一の人間界出身で、顔は怖いイメージですがお優しい方なんだそうですよ。
そしてお地蔵さまはその化身だとも言われています。
よくお寺にある六地蔵は六道それぞれの苦悩を救うため6柱のお地蔵様が祀られているのだとか。
仏教の死後の世界・六道
6通りの死後の世界「六道」を描いた掛け軸は、下に目をやるにつれて、ドロドロした恐ろしい絵で描かれておりました。
階層ごとの世界感がインパクトに富んでいて脳裏から離れません。
天上道
天国に一番近いイメージかなぁ?
六道のなかでは一番苦しみが少なく、喜びが多い。
良い行いをした人や悟った人が生まれ変わる場所。
人間道
私たちが今生きているところ。
苦しい事も楽しい事も、いろいろな体験ができるのは人間界だけだそうです。
執着とかエゴとかそれらにとらわれずに、考え方やとらえ方次第で人生がよりよいものに出来るのもこの人間界・・。
そうなんですよね!人生は自分次第だとわかってはいるし、好きな言葉でもあるんですが、まだ修行が足りんようです(´;ω;`)
修羅道
阿修羅が住む戦いや争いばかりの苦しみや怒りが絶えない世界。
(なんだか今の政界情勢のようだなぁと思ってしまって心がズーンってなりました(/ω\))
阿修羅はもともとは正義を司る良い神様だったんですが、溺愛した娘を奪われたのをきっかけに、戦いに狂った。
ここは生前他人を蹴落としたり、見にくい争いをした人が生まれ変わる場所。
畜生道
畜生とは動物や鳥や虫などのこと
生前に生き物や植物の命を粗末に扱った人が生まれ変わる場所。
生まれ変わっても本能しかないので、知性はなく、救いが少ない世界。
餓鬼道
餓鬼という妖怪の絵を見たことがありますか?
ガリガリなのにお腹だけポッコリした姿をしたあれになります。
生前、自分の事しか考えず欲のために、他人から奪ったりしているとここへ生まれ変わり、
飢えと渇きに苦しむそうです。
地獄道
おどろおどろしい、一面真っ赤な絵(゚Д゚;)
炎なの?血なの?いずれにせよ、コワイ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
蛇が巻き付いている者、いばらのような木を登る者。
生前の行いが悪い人が行く世界で、自分が犯した罪の種類によって苦しみが違うみたいです。
たいていは自分が犯した罪によって苦しんだ人と同じような苦しみを味わうみたいです。
そんな中、たまに自分はなんて事をしてしまったのだろうと反省する人がいると、お釈迦様が金色の糸を垂らし救いを差し伸べるのだが、
その時に「助かりたい」とその糸に一斉に沢山の人も群がるのだが、他人を蹴落とし我先にと糸にしがみつくようだと、糸を切ってしまう。一緒にに逃げようとしたり他人を思いやる気持ちがあると上の世界に引き上げてもらえるらしい。
生き方や日頃の行いを見つめなおす良い機会に。
仏教の知識がない私の覚え書きであり、入門者なので間違いや記憶違いもあるかも知れませんが、
ざっくりこんな感じ( *´艸`)
白狐山光星寺さんにて、「モリ供養」と同時に「地獄絵図の展示」を見れたこと、とても意味のある事だったと思います。
「供養」への理解が深まりましたし、
また、自分の行いや生き方を見つめなおす良い機会になり、今まさに抱えている悩みにも通じるところがありました。
仏教の死生観や世界観に引き込まれ、もっと知りたいとも思いました。
この記事を書いている最中もいろいろと出てきた疑問やまた他の宗教での考え方にも興味を持ち、知的好奇心がくすぐられる時間となりました。
このような時間をくださった白狐山光星寺様、本当にありがとうございました。