ビデオグラファー/ドローン操縦士/ from 山形

動画制作のワークフロー~企画・撮影・編集・完パケまでの手順~

動画制作の手順

動画制作を依頼したいけど、流れがわからないから不安だという方
動画制作を依頼したら高かったけど一体どんな作業をしているのと思った方
これから動画制作を始めるけど、仕事の進め方が分からない方

ぜひこの記事を見て下さい。

動画制作は「撮影」と「編集」だけではありません。
けっこうやることが多いのです!

実は準備が8割!撮影前の準備で作品の良し悪しが決まります

動画制作を依頼したいと考えている方や、これから動画制作を始めたいと考えている方に知って欲しい「動画制作のワークフロー」を解説していきたいと思います。

作品の種類や作り手によって若干の手順の違いはありますが、基礎的な流れを解説していきます。

また、絵コンテと撮影台本のテンプレートも無料ダウンロード可能です。

動画制作のワークフロー~企画~

1.ヒアリング

プランの提案にあたり、ヒアリングを行います。

制作しようと思った背景や課題などを抽出していきます。

クライアント様がより具体的なプランやテーマを持っていればよりプランニングしやすくなります。

理想としている動画やイメージが近い動画があればご用意頂くと、作り手側もイメージしやすく大変助かります。

目的・ターゲットの設定

目的とターゲットの設定はとても大事です。

誰に何を伝えたいのか!を間違えるとトンチンカンな動画になってしまいます。

また目的とターゲットが決まると、動画の長さや内容も見えてきます。

例1 大自然の中にある製麺所/大自然の中で育まれたこだわりの麺を全国のバイヤーへPR
蕎麦屋A様

大自然の中にある蕎麦屋。きれいな水、こだわりの地元産蕎麦の実や小麦を使った麺を、全国のバイヤー向けにPRしたい。

余計なテロップやナレーションなど入れたくない。シンプルで淡々とこの悠々とした自然の中で穏やかに営まれる風景を見て欲しい。

HP・SNS・販促イベントなどで使用。

クリエーター福

お店がある周辺エリアの大自然の四季や蕎麦畑・小麦畑と、A様の日常のお仕事風景を田舎の懐かしいノスタルジックな雰囲気のPVにしてみては。

長さはSNSでも使いやすく、視聴者にも見て頂きやすい長さの1分~1分半ぐらいで。

例1 建築資材製造工場/従来のものより効率よく施工できることを工務店へ証明
工場B様

自社開発した資材が従来のものよりも、効率よく施工できることを、その工程や施工方法などをお客様に実際に映像で見て欲しい。

HPやYouTubeで見れるようにし、営業先やHPを訪れた人が見やすい動画にしたい。

クリエーター福

実際の工程・従来のものとの比較検証を交えながら、特徴やメリットをしっかりフォローする動画。

工務店様側の不安や懸念事項を取り除き、理解や共感を得られるように丁寧な解説動画。

動画の長さは3分~5分ぐらい。お忙しい企業様でも見て頂きやすいように長すぎず、しっかりポイントを見せれる長さです。

イメージの具体化

どのような映像にしていくか・どんな表現をしたいのかより具体的にしていきます。

  • どんなシーンが必要か。
  • 映像のテイストやデザイン。
  • 出演者やナレーションは必要か。

ご予算や制作スケジュールの範囲内でできる事を相談していきます。

イメージが出来上がるまでは1回の打合せでは決まらない事も良くあります。

お見積もり

大体のイメージが決まったら、それに応じたお見積りを作成します。逆にクライアント様の方で予算が決まっていると、できる事が決まってくるのでプランニングしやすいです。

またお見積もり後や制作途中の内容変更による作業は追加料金となるので、この段階までにしっかりコミュニケーションを取りたいものです。(見積り後の制作途中にクライアント様の創造性が爆発して、モーショングラフィックやアニメーションを入れたい!などはよくあるのです(^^;))

2.企画・プランニング

ヒアリングをもとに企画を立てていきます。

動画の構成(シナリオ・ストーリー)や制作スケジュール、チーム編成や撮影の香盤(当日の各スタッフの動き)など企画だけでも様々なことが決められていきます。

制作スケジュール

納期に合わせていつまでに何をしなければいけないかをクライアント様と共有します。

動画の構成/絵コンテ・台本作成

映像制作にあたって1番大切な作業になります。撮影や編集よりも大事だと思っています。

なぜならここでイメージを作り上げることが、撮影や編集での表現力の助けになるからです。

動画がどんな風に展開していくのか構成を考えます。シナリオ・ストーリーに落とし込み、制作に関わる方々がイメージを共有できるように絵コンテを作ります。

絵コンテでOKが出たら、出演者やナレーターのセリフがある場合は台本も作成します。
更に言えばテロップが多い動画は編集用の台本として、テロップ原稿を作ることもあります。細かい言葉の表現や漢字やスペルに間違いがないか、この時点でチェックします。

撮影準備

撮影に関する手続きやチーム編成、撮影当日の香盤表(スケジュールやチームの動き)を決めたり、機材や資料の準備をします。

撮影場所について
  • ロケハン(事前の下見)が必要な場合
  • 許可が必要な場所
  • 撮影場所を借りる場合
  • ドローンを飛ばす場合

それぞれ状況に応じた確認事項や手続きを行う場合があります。

チーム編成・香盤表作成

フリーランスの場合企画・撮影・編集まで全てひとりで行うことも多いですが、撮影ではカメラマンや照明さん・音声さんなどチームで行うこともあります。また出演者やモデルをお願いする場合もあります。

その場合は撮影がスムーズに進むように、撮影スケジュールに応じたチームの動きをまとめた香盤表を作ります。

機材準備

撮影に応じた機材を用意していきます。

機材の充電は大丈夫か。忘れ物はないか。しっかり確認します。

3.撮影

台本や香盤表をもとに撮影していきます。

機材の準備をします。

カメラワークや構図の確認、出演者・モデルの動きなどを再確認していきます。

ここまでで準備は完了、いよいよ本番撮影を行います!

4.編集

撮影した映像を編集していきます。

粗編集で使用するシーンをカットしていき、映像のベースを作っていきます。

本編集でエフェクトを加えたり、写真・イラスト・ロゴ・CG・テロップなど適宜加えます。

音効を行います。BGMや効果音を入れることで、動画に雰囲気や迫力・臨場感などを演出を加えていきます。音楽に合わせてカットを切る場合は本編集でBGMを入れることもあります。

ナレーションがある場合は仮ナレーションを入れて微調整を行います。

ここで一旦、クライアント様に試写して頂き、フィードバックをもらいます。

それをもとに修正を行います。

5.MA(ナレーション録音・整音)

ナレーションを入れていきますが、アクセントに間違いがないか、セリフの速さや間を調整しながら録音していきます。

最後にBGMや効果音・ナレーションなどの音のバランスやタイミングなどを微調整します。

6.完パケ・納品・その後

動画が完成したら、納品形態にあったメディアで書き出し制作完了となります。

またアップロードした動画は、日々どれくらい再生されたのか、どんな人が見たのかを検証し、次回の制作の戦略に生かします。

動画制作のワークフローまとめ

動画制作って意外と大変じゃないですか?

撮影や編集をスムーズに行うには企画や準備が8割です!

動画制作の流れを理解すれば、制作前やご依頼前の準備もしやすいと思います。

まずはしっかり目的を決めプランニングすることが大切だと思います。

この記事を参考により円滑な動画制作を進めて頂ければ幸いです。